VERBAL 対談
January 13.2016
※HAPPY HOURでは編集を行っていません。ゲスト及び参加者の発言内容に対し一切の責任を負わないものとします。
VERBAL (m-flo/TERIYAKI BOYZ)
m-floでの活動の他、独自のコネクションを活かして数多くのアーティストとコラボレーション。
超豪華ラップグループTERIYAKI BOYZのメンバーとしても活躍しており、Pharrell、Kanye West、 will.i.am (BLACK EYED PEAS)など、海外のアーティストとも交流が深い。昨年よりDJとしても 飛躍を遂げ、そのスタイルはファッション界からの注目も熱く、ジュエリーブランド “ANTONIO MURPHY & ASTRO”、そして “AMBUSH”のデザインも手掛ける。 また、初の映画監督にも挑戦しており、今後もミックスな感性を武器にあらゆるフィールドでの 活躍に期待が集まる。新たに立ち上げた KOZM AGENCY の代表として、MADEMOISELLE YULIA を 筆頭に様々なアーティスト/プロデューサーのマネージメントも始める。 www.m-flo.com
VERBAL
それは何というか、ありがたいですね。
潤一
楽しみだ。
克
で、50代からくどくなるよ~。今60代なんだけど、今幸せ!
(笑)
潤一
良いですね~。
克
みんなといても色んなこと話せるから良いよね。
潤一
全然バラバラで。良い意味でみんな全然違うから。
克
良いよ、とっても。職業が違ってもさ、なんか「お~」とか言ったりして良いじゃない。そういう意味じゃ、今度みんなが親になって子供たちをインターナショナルスクールに入れるのかとかさ、お父さんたちはちゃんとした良い学校に入れてくれて。
レオ
いや~思いますね。
克
結構、高い金だったと思うんだよ。本当に子供のためっていうのはさ親ってのは無条件だからこうやってみんなが良い関係でいることを考えるとね、
潤一
本当にそうですね。
克
だんだんもう親になってくると、ありがたみって分かってくるよな。
レオ
もし、子供が出来たらやっぱりインターナショナルスクールに入れたいとか思う?それか海外の学校とか日本の学校とか。考えたことある?
VERBAL
うちの親は結構、頑張ってインターナショナルスクールに入れてくれた派で、お母さんがとりあえずすごい教育ママだったし、これからは英語でしょうみたいな感じだったからね。韓国人の親のうちらの一個上の世代の人たちって結構死ぬ気で頑張ってくれてて、うちもそうだったけど子供との接触があんまり無かったから、仕事を頑張って一所懸命、稼がないとと思った分。次はインター入れても良いんだけど、どこに入れようがもっと子供と会話して。やっぱり半分の教育は家だから。なんかちょっと偉そうな感じになっちゃったけど。子供ともっと会話して稼ぎがどうであろうがね。教育の半分は学校、もう半分が家みたいなもっとそのくらい。自分も結構仕事に没頭しちゃってものを放置しちゃう性格だから、もうちょっとそこフォーカスできるような人間でいたいなって思うんだよね、子供がいたら。
克
子供の意見も尊重してあげてね。確かに君たちのお父さんたちってのは真剣に稼がなきゃダメな時代でさ、みんなにとって一番プラスになったのがインターナショナルスクールで英語ってのは覚えたじゃない?財産になってるわけでしょう。そういこと考えるとあの当時はすごい色んなこと考えたんだろうね、お父さんとお母さんが。
レオ
英語っていうのがさ、4人の人生でめちゃめちゃ影響したよね。
潤一
間違いない。
レオ
みんなに。
VERBAL
うん。
克
良かったよな。
レオ
歌詞なのかメジャーリーグなのか、IT関係なのか。やっぱり英語が無かったらさ。
潤一
英語のおかげですよね。ネイティブなんでちゃんと言いたいこと伝えられるし、言ってることも分かるし。
克
一人でも40代になったらフランス語喋れるようになってたりして。結構、みんなムカつくだろうな。でワンちゃんはスペイン語ペラペラとかね。
(笑)
ワンさん
狙ってますよ、スペイン語。
レオ
だってラテン系のメジャーリーガーいっぱいいるじゃん。
潤一
あっそうだ。
克
すいません、ドイツ語だけはやめて下さい。
(笑)
VERBAL
英語を喋れるっていうのもそうですけど、文化も分かるから。カルチャーを知ってるからどこまで押して良いのかワビサビが分かるからビジネスセッティングでは一番強いんじゃないかな。
克
ああ、良いこと言うね。確かにそうだね。韓国も日本もアメリカの要素を持ってるから良いね。フランス人ってフランスだけでギンギンじゃん。ここにもいるけど。
レオ
俺ハワイで痛感したんだけど、ハワイって色んな人種がいるじゃない。ホノカアって人口が2000人でポルトガル人がいて、白人がいて、サモア人がいて、日系がいて凄いじゃんミックスというかメルティングポットがさ。でそういう人たちはお互いの人種の特徴を笑い合えててずげーなって思うんだよ。結構それって問題になったりするじゃん。俺が日本人だから肌の色で笑われたらとか、そういうジョークをすごい上手くハイレベルにやっていくってのがハワイすげーなと思って。
克
そういうのって、お前のお母さんはチェコだろう。チェコって共産国の時代が長かっただろ。そういう時のお父さんとかお母さんがしきりに言ったのがジョークだったって。すげーよな。
VERBAL
すごく気になってたんですけど、お母様とはどういう出会いで?そういう慣れ染め的な話を聞いても大丈夫?
レオ
もちろん、もちろん。
克
僕はね、女房とはロンドンで。僕はドイツにちょっとの間いたんですよ。つまんないとこでさ。
VERBAL
えっそうなんですか(笑)
レオ
ドイツの田舎で、何年代だっけかなあれ。カッタンが行った時。
克
1969年。入ったのがケーキ屋さんみたいな。そこにピッチリしたかわいい女の子がいたのよ。その子目当てに行ってたの。その子とちょっと仲良くなって「俺これからもうドイツ出てロンドン行くんだ」って言ったら「ロンドンには私の友達がいる」って言うのよ。それでロンドン行って電話して地下鉄の駅で待ち合わせたんだけど、2時間経っても来ないの。もうこれダメかなって思ったら来たの。それが初めての出会いです。
潤一
へ~。2時間遅れってすごいですね。
VERBAL
ねっ。
(笑)
レオ
これがね、羅生門みたいな話なんだけど、うちの母は「30分じゃないの」って言うの。全く違うの2人の意見が。
VERBAL
その当時のチェコというのは時間にルーズなんですか?
(笑)
レオ
いやいや。
VERBAL
あっそういうことじゃない?
レオ
まあ女性はだいたい遅れるじゃん?
VERBAL
ああ。
克
で69年から70年にかけて、プラハにソ連がむちゃくちゃにしちゃってうちの奥さんは亡命してきたの。着の身着のままで。お父さんは教育者だったからもちろん捕まっちゃったし。「どうやって来たの?」って聞いたら「escape」って。辞書で調べたら亡命って書いてあって。もうさ、映画の世界だと思った。急に俺頑張らなきゃいけないなって思ってさ。それで結婚してもパスポートとか色んな問題があったりしてハワイで結婚式したんだけど総領事の吉田さんて人がすごい面倒見てくれてさ。韓国も日本もそうだと思うけど嫁を貰ったら実家に挨拶に行かなきゃいけないけどうちの女房は帰れないわけよ、チェコに。亡命しちゃったから。要するに犯罪者だからね。それで俺1人でさ向こうの親を訪ねて行ったよ。スパイ映画とかさ共産国入る時に赤旗とか壁にバーって貼ってあるじゃない。あの世界。夜も真っ暗でさ、別世界。
VERBAL
すごいリアル。
克
本当にリアル。共産国ってお金が無いからさ。1回里帰りさせてやるからその代り罰金を払えって。罰金払ったりしてそれで何年か後にレオが赤ちゃんの時に連れて帰ったの。
潤一
へ~。すごいなあ。
VERBAL
ドラマみたいだ。
克
今チェコでもユーロになってさ40年位で。考えられないよね。そこでまた悲劇が起きて今度、俺カバン屋じゃん。下町じゃない?ヨーロッパで育った女性がさ、いきなり下町の外国人なんか見たことないようなとこ連れて行かれて辛い思いしたと思うよ。レオはレオでさ、「パパ帰ってきたぞ」って言ったら「パパ、あいのこって何?」って。ずいぶん苦労したんだと思うな。そういう時代。まあでもこうやって孫も産んでくれたし一緒に手伝ってくれてるし、ありがといと思ってます。大なり小なり、みんなのお父さんもお母さんも本当に国とか苦労されたと思うよ。えらいと思う。娘とか息子に希望を託したんだろうね。そしたらみんな立派になったじゃないか。俺今ここで涙だな。嬉しいと思うよ。偉いよ、みんな。
潤一
最近、仲良いですよ、親と。
ワンさん
おっ!
レオ
そう?良いことじゃん。
潤一
36になってやっと。
(笑)
VERBAL
前はどんな?
潤一
一人っ子だから、ついついこうね(笑)
VERBAL
何度か目撃したことあります。
潤一
この年になってやっと。
克
良いことじゃない。良いことだよ。